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東京都の「待機児童解消に向けた緊急対策」に注目!!

キャリアフィールド(株)が運営する保育専門求人「求人情報ナビ+V」より転載。

保育士も知っておきたい政治のお話を連載しています。

毎週更新。

 

 

 

保育士も知っておきたい政治のお話し

ここがみ:
新しい新都知事が誕生して2か月が経ちました。ここ最近は豊洲問題が特にクローズアップされていますが、9月9日に小池都知事より「待機児童解消に向けた緊急対策」が発表されました。

いくほ:
そうだったんですね!

ここがみ:
今までも保育サービスの拡充に向けて様々な施策が実施され、27年度の保育サービス利用児童数は、14,192人分増加したそうです。しかし、待機児童はさらに増え、28年4月時点で、8,466人の待機児童がいるとされています。保育の受け皿の確保をさらに促進させるための対策です。

いくほ:
どんな内容なんだろう?

ここがみ:
東京都のHPに掲載されているので、ぜひ見てみてください。緊急対策では、「保育所等の整備促進」「人材の確保・定着の支援」「利用者支援の充実」を3つの柱に掲げ、11の具体的な対策が示されています。

 

■第1の柱 保育所等の整備促進

1.整備費補助の高騰加算を創設

2.賃借料補助を創設

3.長時間保育を行う定期利用保育の促進

4.借地料補助を充実

5.都有地の活用推進

6.民有地や空き家等の活用促進

 

■第2の柱 人材の確保・定着の支援

7.宿舎借り上げ支援の拡大

8.子育て支援員を増員

 

■第3の柱 利用者支援の充実

9.保育コンシェルジュを増員

10.認可外保育施設の利用者負担を軽減

11.認可外保育施設の巡回指導チームを編成

 

 

いくほ:
盛りだくさんな感じがしますね!

ここがみ:
これらの施策の財源を確保するために、補正予算が編成されて、9月28日の都議会に提出されました。これから審議が進んでいくでしょう。

いくほ:
どのくらいの予算が追加されるのかしら?

ここがみ:
総額126億円の補正予算案が提出されています。当初の保育関係予算規模は974億円でしたから、この補正予算が通れば、1,100億円となるとのことです。子育て家庭への支援や超高齢化への対応などのために準備されていた福祉先進都市実現基金から、財源を捻出するようです。

 

いくほ:へぇ~。

ここがみ:インセンティブを設けているのも、面白いですね。

いくほ:どういうことですか?

ここがみ:
各施策を実際に実行するのは区市町村になるわけですが、区市町村も保育以外にも様々なお仕事があるわけですよね。ここで、緊急対策の施策を年度内の着手すると、補助金額を上げたり負担を減らすという内容を提案しているんです。

いくほ:
なるほどー!それなら、こっちを早めに取り組もうと思いますね!待機児童対策の優先度を上げるための工夫なんですね。

ここがみ:
この緊急対策をプラスすることによって、東京都は28年度内に17,000人分の保育サービスを整備することを考えています。

いくほ:
昨年の増加数が14,192人分だったから、昨年より3,000人分も多いですね。ハイペース!

ここがみ:
ほかにも、28年中には、今後4年間の整備目標を定めた「2020年に向けた実行プラン(仮称)」を作成したり、29年度には、保育サービスの整備目標を改めて検証し、「東京都子供・子育て支援総合計画」を改定する計画だそうですよ。

いくほ:私たち、いち保育士に影響してくることもたくさんありそう。要チェックですね!

 

※参照※

東京都|【報道発表資料】待機児童解消に向けた緊急対策について

小池知事「知事の部屋」 / 記者会見(平成28年9月9日)

東京都|報道発表資料基金[2015年2月掲載]|基金